発芽玄米に含まれる「GABA」とは?期待される5つの効果を解説


発芽玄米には「GABA(ギャバ)」という物質が多く含まれています。
近年になって、さまざまなサプリメントや食品に配合されている健康成分がGABAですが、血圧低下・腸内環境改善・リラックス効果・脳機能改善など、さまざまな効果を持つ成分です。
今回の記事では、発芽玄米に含まれるGABAに期待される効果について解説していきます。
酵素玄米にもGABAは豊富に含まれていると言われているので、参考にしてみて下さい。

白米より多い酵素玄米のGABA(ギャバ)とは?

「GABA」とは、「γ-アミノ酪酸」という遊離アミノ酸の一種です。
哺乳類の脳・脊髄の中に存在していますが、発芽玄米の中にも多く含まれており、なんと白米の4倍もの量が含まれるとされます。
GABAは体内で神経伝達物質としての働きをする成分であることに加え、さまざまな健康効果を持つとして、近年になってサプリメントや食品中に多く含まれるようになりました。
脳や脊髄など、動物にとって重要な部位に存在し、神経伝達物質として脳内でさまざまな働きをする物質です。

GABA(ギャバ)の注目される効果

発芽玄米含有成分の特に注目すべき効果について解説します。

血圧上昇抑制作用

発芽玄米に含まれるGABAには、血圧上昇を抑制する効果が認められています。

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GABA は末梢神経に存在する GABAb 受容体と結合することによって、ノルアドレナリンの分泌を抑制し血圧上昇を抑えるとされている。
出典:JSTAGE:(PDF)ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察
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ノルアドレナリンとは興奮系の神経伝達物質で、恐怖や驚きなどによりストレスを感じたときに分泌が促される物質です。
ノルアドレナリンは活動を司る自律神経である「交感神経」を活性化させるため、血圧を上昇させる作用を持ちますが、発芽玄米によってノルアドレナリンの放出を抑制できれば、血圧低下につながります。

肝臓・腎臓の機能を活性化

発芽玄米でGABAを摂取すると、肝臓や腎臓の機能を活性化させることにもつながります。
γ-アミノ酪酸には、アルコールの代謝促進によって肝臓を保護し、血圧低下により腎臓を活性化する働きがあるためです。

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さらに血圧を下げる効果,これは腎臓の働きを活発にし,利尿作用を促すことで血圧を下げるため,高血圧の予防となる。またアルコール代謝を高めることも肝機能の働きを促す効果があるため期待できる。
出典:JSTAGE:(PDF)ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察
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腎臓疾患と高血圧は密接な関係にあるため、血圧上昇抑制で腎機能が改善され、腎機能改善により高血圧が予防できるようになります。
また、肝臓に負担をかけるアルコール代謝が促進されれば、自然と肝機能も向上するでしょう。
発芽玄米には上記のように、内臓機能を向上させる働きも期待できます。

基礎代謝量アップ

GABAには基礎代謝量を高めるため、太りにくい体質づくりにも効果が期待できます。
発芽玄米にはダイエット効果があると言われていますが、ダイエット効果をもたらしているのは、玄米の中に含まれるγ-アミノ酪酸のような成分です。

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内臓の働きが活発になるため,消費エネルギー量を高め,血中のコレステロールや中性脂肪をコントロールして脂質代謝を促すこともわかってきた。
出典:JSTAGE:(PDF)ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察
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基礎代謝量は、内臓や脳、筋肉などの働きによって決まります。
肝臓や腎臓をはじめとし、内臓の働きを活発にしてくれるγ-アミノ酪酸は、動いていない時のエネルギー消費量を増やしてくれるためダイエットに最適です。
太りにくい体質になりたいと願っている方は、ぜひ毎日の生活の中に発芽玄米を取り入れてみましょう。

GABA(ギャバ)はストレス対策にも効果的

GABAの代表的な効果のひとつとして、ストレス軽減作用があげられます。
摂取によりストレスが軽減される理由は、神経伝達物質として自律神経に働きかけ、リラックス状態のときに優位となる「副交感神経」を活性化させることです。

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本研究から得られた主要な知見は,30mgのGABA摂取後に,総自律神経活動の顕著な増加が認められ,HF成分に有意な増加を示したことであった。すなわち,GABA摂取が自律神経活動を増加,とりわけ副交感神経活動を亢進させることを見出した。
出典:JSTAGE:(PDF)GABA経口摂取による自律神経活動の活性化
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「HF成分」とは、心電図の間隔の周波のことで、副交感神経の指標とされているものです。
論文にあるように、発芽玄米に含まれるGABAの摂取は、副交感神経の活性化によるリラックス状態を呼び寄せ、ストレスを緩和してくれる働きがあります。

GABA(ギャバ)は脳の疲れをサポート

GABAは脳の疲れをサポートして、脳機能を改善するとされています。
脳機能を改善するとされる理由は、糖質の代謝経路である「TCAサイクル」を活性化させて、脳の栄養素である「グルコース」を多く作り出せるためです。

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GABA が増加すると TCA サイクルの代謝回転速度が上昇して脳内グルコース代謝が活性化され,その結果,脳血流や酸素供給が促進され,脳機能が改善されると理解されている。
出典:JSTAGE:(PDF)ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察
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脳の栄養素は、ブドウ糖であるグルコースです。
食品から摂取した糖質がグルコースへと代謝されることを促進させてくれるため、脳は栄養素が行き届いた状態になり、脳機能活性につながると考えられます。
穀類である発芽玄米には糖質が多く含まれているため、糖質とGABAを同時に摂取できる発芽玄米は、脳の疲れを改善するための理想的な食品だと言えるでしょう。

発芽玄米に含まれるGABAの健康効果は計り知れない

発芽玄米には「GABA」が白米の約4倍含まれていますが、GABAの持つ健康効果は計り知れません。
ストレス緩和や脳機能改善の他、血圧低下・ダイエット効果・肝腎機能の向上など、全身にさまざまな影響を及ぼす物質です。
GABAは睡眠中に体内で作られますが、現代人は睡眠時間が短く、不足している人が多いと考えられます。
ぜひ生活の中に発芽玄米、そして酵素玄米を取り入れ、GABAの効果を実感してみてください。

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