発芽玄米は糖質コントロールに最適?理由を玄米の特徴から徹底解説


発芽玄米は糖質コントロールに最適な食品だと言われています。
糖尿病改善・ダイエットには炭水化物の摂取を工夫して、血糖値の急激な上昇を抑えることが必要不可欠です。
発芽玄米はなぜ糖質コントロールに適しているのか、特徴や含有成分から血糖値との関係性について解説していきます。

発芽玄米で糖質コントロールするといいって本当?

糖質コントロールをするなら、発芽玄米食がおすすめ。
発芽玄米は白米や他の主食と比較して、食べた後の血糖値の上昇が緩やかだと報告されており、急激な血糖値の上昇を防ぐことができるためです。
カロリーは白米とほぼ変わりませんが、血糖値の上昇を抑えられることによって脂肪を合成するインスリンの分泌も抑えられることから、炭水化物を摂取するには最適な食品だとされています。

血糖値コントロールするなら白米より発芽玄米?

発芽玄米が血糖値コントロールに適している理由を解説します。

GI値が低く血糖値が上がりにくい

玄米は「GI値」が低い食品であり、その他の主食よりも血糖値が上がりにくくなります。
GI値が低い食品ほど食後の血糖値が上がりにくくなり、結果的に、脂肪を合成するインスリンの分泌も抑えられるため、肥満解消に大きな効果をもたらします。

———————————
食後血糖値の上昇幅を表す指標として、Glycemic Index(GI)が知られており、GI値が高い食品ほど食後高血糖が上昇しやすい。多くの日本人が主食としている白米は、GI値が高いのに対し、玄米や発芽玄米はGI値が低く、食後の血糖上昇が低いことが知られている。
出典:JSTAGE:(PDF)発芽玄米食摂取により、糖尿病コントロールが、劇的に改善された2型糖尿病の1例
———————————

玄米や発芽玄米は白米と比較してGI値が高いと記載されていますが、実際にどのくらい低いのか、糖質を含む主な食品と比較してみましょう。

食品名 GI値
白米 77
玄米 55
パン 71
うどん 47
スパゲティ 27
じゃがいも 85
砂糖 65

出典:農林水産省:(PDF)ごはん食の優位性から食料自給率を考える

表に示したように、玄米のGI値は55と非常に低く、白米やパン、じゃがいもなどの炭水化物と比較して非常に血糖値が上がりにくく、糖質コントロールに適した食品です。
ちなみに、酵素玄米は玄米よりもGI値が低いという研究結果もあり、非常に血糖値の上がりづらい主食だと言えます。

栄養素が豊富に含まれている

発芽玄米には栄養素が豊富に含まれています。
そのため、白米と同量の炭水化物を摂取したとしても、トータルで摂取できる栄養素の量は玄米が勝ります。
糖質コントロール中は主食以外にも食べられないものが増え、栄養バランスが偏りがちになりますが、玄米を取り入れることで栄養不足を防ぐことも可能です。

発芽玄米 白米
カロリー 167kcal 168kcal
糖質 35.0g 37.1g
脂質 1.4g 0.3g
たんぱく質 3.0g 2.5g
カリウム 68mg 29mg
マグネシウム 53mg 7mg
リン 130mg 34mg
0.4mg 0.1mg
ビタミンB1 0.13mg 0.02mg
ビタミンB6 0.13mg 0.02mg
ナイアシン 2.0mg 0.2mg
水溶性食物繊維 1.6g 0.6g
不溶性食物繊維 0.2g

出典:文部科学省:食品成分データベース

発芽玄米と白米の栄養素を比較しました。
糖質量は白米の方がわずかに多いですが、その他の栄養素は発芽玄米の方が優れており、炭水化物を同量摂取したとしても、栄養バランスに優れているのは玄米だと言えます。

食物繊維により血糖値が上がりにくくなる

発芽玄米には白米よりも多くの食物繊維が含まれており、糖質の吸収が緩やかになります。
GI値が低いことに加え、上の表に記載したとおり、水溶性食物繊維の含有量が多いことも血糖値の急激な上昇を防いでくれる理由です。

———————————
水溶性食物繊維は,糖の消化吸収を緩慢にして血糖値の急な上昇を抑える糖尿病予防効果…中略…が期待できる.
出典:JSTAGE:(PDF)繊維質と食物繊維
———————————

「野菜を先に食べるとダイエットに効果的」という考え方も、野菜が食物繊維を多く含み、血糖値の急激な上昇を抑えることに端を発しています。
炭水化物でありながら食物繊維を多く含む発芽玄米は、糖質の吸収を緩やかにしてくれる血糖値コントロールに適した食材です。

糖質と血糖値とダイエットの関係とは?

糖質と血糖値、血糖値とダイエットには深い関係性があり、知らないとダイエットを成功に導けません。
炭水化物を摂取すると血糖値があがり、脂肪を合成するインスリンという物質が分泌されるからです。

インスリンはブドウ糖をエネルギーとして利用するためには欠かせない物質ですが、エネルギー源として使いきれなかったブドウ糖を、中性脂肪へと合成し、体内に蓄えるという役割も果たします。
そのため、血糖値が急激に上昇してインスリンが多く分泌されると、脂肪が蓄えられやすい状態に。
反面、血糖値が緩やかに上昇すれば、インスリンが急激に増加することもなく、糖質は少しずつエネルギー源になるため中性脂肪として蓄えられにくくなります。

白米と比較して発芽玄米を食べるメリット

発芽玄米を食べることのメリットは、健康的なダイエットに適していることです。
白米と玄米のカロリーはほぼ変わりません。
しかし「カロリー」とは、糖質・脂質・たんぱく質のすべてから構成されるエネルギー量のことであるため、カロリーが同じ食品であったとしても含まれる栄養素の内容は食品によって違います。
白米と玄米の栄養素を比較した表を確認しても、玄米は白米と比較して脂質・たんぱく質の割合が多いことがわかります。
白米とカロリーがほぼ同じでありながら、発芽玄米は健康的なダイエットや糖質コントロールに適した主食です。

発芽玄米は糖質コントロールによるダイエットに最適

発芽玄米は血糖値の急激な上昇を抑え、白米よりも栄養豊富であることから、糖質コントロールを利用したダイエットに最適な食品です。
玄米はGI値が低く、食物繊維が豊富であることから血糖値の上昇が緩やかになり、カロリー・糖質量がほぼ変わらない白米よりも多くの栄養素を摂取できます。
血糖値が上昇しにくいことから、脂肪が蓄えられることを予防するため、健康的なダイエットをするためには欠かせない食材だと言えるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました