酵素玄米は白米と比較して栄養価に優れていますが、違いは栄養価だけではありません。
そこで今回の記事では、2種類の米の違いを5つの観点からご紹介し、さらに美容・健康に良い影響を及ぼす理由についても解説します。
白米食からの切り替えを考えている方は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。
酵素玄米は栄養満点。白米との違いは?
酵素玄米は、白米と比較して栄養価に優れています。
米の栄養素は「胚芽」「ぬか」の部分に多く含まれているため、白米とは「米の栄養部分を取り除いた食品」ということです。
胚芽・種皮・ぬかが取り除かれていない米は精米した米よりも圧倒的に栄養豊富ですが、保温熟成させた酵素玄米はさらに栄養価が増しており、体にとって必要な酵素を多く摂取できると言われています。
玄米と白米の栄養価以外の違いは?
2種類の米の違いは栄養価だけではありません。
栄養価以外の違いについて、5つの観点から確認していきましょう。
米の構造に関する違い
玄米は米の籾殻だけを取り除いたものであるのに対し、白米は胚乳のみです。
白米は米から「籾殻」「胚芽」「ぬか」を取り除いたものであり、残っている白い部分は「胚乳」と呼ばれます。
胚乳とは、胚芽で作られた栄養素を胚に送るための部分で、養分(デンプン)を蓄えておくための場所です。
つまり白米とは、米の殻・胚芽・表面のぬかをすべて取り除き、デンプンだけにしたものだと言えます。
浸水時間に関する違い
玄米は白米よりも長めの浸水時間が必要です。
「ぬか」という種皮が残ったままの米は水分吸収率が低く、炊きあがったときの食感を良くするために長く水に浸ける必要があります。
一般的に白米は30~60分の浸水で炊くことができますが、種皮が残った状態であれば、5時間以上の浸水時間が必要だとされています。
浸水時間は炊飯する人によって違いますが、精米した米よりも長時間の浸水が必要になることに変わりはありません。
炊飯時間に関する違い
浸水時間同様、炊飯時間にも違いがあります。
白米では30~60分程度で炊きあがりますが、玄米は90~120分と倍以上の炊飯時間がかかることも少なくありません。
炊飯時間が違うことも、「ぬか」が残った状態であることが理由です。
精米した米と同様の炊飯時間では柔らかく炊きあがらず、硬く、パサパサとした食感になってしまいます。
味や食感に関する違い
味や食感に関する違いも大きいでしょう。
白米はご存知のように、粘り気があって柔らかく、ふっくらとし、甘みがあることが特徴です。
対して玄米は粘り気が少なく、米自体が硬く歯ごたえがあり、噛んでいるうちに穀物特有の甘みが感じられるという特徴を持ちます。
ただし、酵素玄米は特有のパサパサ感が軽減されており、白米よりもモッチリとしていておいしいと好評です。
白米と比較したときの味や食感の違いが気になる方は、酵素玄米の方が食べやすいと感じられるでしょう。
価格に関する違い
一般的な品質のものであれば、価格は白米の方が安価です。
もちろん、米にもブランドがあるため、ブランドによっては精米した米の方が高価になる可能性もありますが、一般的に需要が少なく、商品にするために多くの手間がかかる玄米の方が高価になります。
また、米の農薬は胚芽に溜まるため、玄米は無農薬で栽培されていることが多いことも、価格が高くなる理由のひとつです。
同等の品質の米を購入しようとする場合、やはり精米した米の方が安価に購入できることは間違いありません。
酵素玄米食は美容と健康によい?
美容と健康に良いと言われる理由は次のとおりです。
食物繊維が豊富
酵素玄米には食物繊維が豊富に含まれており、便秘改善・ダイエット・美肌づくりへの効果が期待できます。
便秘はニキビや肌トラブルを引き起こしがちですが、精米した米よりも多くの食物繊維が含まれていることから、腸の働きが活性化して便秘解消に効果的です。
食物繊維で腸内がきれいになれば、ダイエットや美肌にも効果が現れるでしょう。
酵素が多く含まれる
酵素玄米には、人間にとって必要な酵素が多く含まれています。
酵素は食べ物の消化・分解・吸収や、代謝をサポートする役割を果たしているため、人間の体にとってなくてはならないものです。
しかし、加齢によって体内の酵素生産量は減少するため、外から補ってあげる必要があります。
酵素玄米にはさまざまな栄養素が含まれていることから摂取した酵素も活性しやすく、健康・美容に効果的だと考えられるでしょう。
抗酸化成分が含まれている
酵素玄米の中には「フィチン酸」「ビタミンE」などの抗酸化成分が含まれています。
抗酸化成分は体内で発生した活性酸素の除去を促し、体を「サビつき」から守ってくれる役割を果たすもの。
内臓や血管、肌の老化も活性酸素によって引き起こされる確率が高いため、抗酸化成分を多く含んだ酵素玄米はアンチエイジングにも効果が期待できます。
PSGが含まれている
発芽米からは、基礎代謝を高める「PSG」という成分が発見されています。
エネルギー消費量アップ、内臓脂肪減少などに関わっていると言われる成分であり、ダイエットをしている方にも最適。
含有されているPSGの量は、精米した米と比較して約7倍にも及ぶとされています。
ダイエットのために食生活を改善するなら、PSGを多く含む玄米がおすすめです。
酵素玄米と白米の違いはあらゆるところに
酵素玄米と白米の違いは、栄養価だけでなく、米としての性質や味・食感、食物繊維・酵素・抗酸化成分・PSGが含まれていることなどあらゆる部分に見られます。
精米した米の方が価格が安く、浸水・炊飯のための手間がかかりませんが、栄養価や健康・美容への効果は玄米の方が優れている傾向があります。
主食の米を切り替えようかと検討している方は、今回の記事でご紹介した「違い」を参考に、よりご自身に合っていると思う方を選んでください。