酵素玄米の副作用ってあるの?間違ったイメージや注意点を解説

「酵素玄米には副作用や毒がある」と聞いたことがある人もいるでしょう。
しかし、玄米を食べて副作用が起こるという話は、玄米への誤解だと言えます。
玄米は正しく食べれば、豊富な栄養素を吸収できる優れた食材です。
健康に良い食材であるにも関わらず、なぜ健康への悪影響があると言われるようになったのか、噂が広まった理由や気をつけたいポイントについてご紹介します。

酵素玄米の副作用についての誤解とは?

「酵素玄米に副作用がある」という噂は誤解です。
食べたときに現れる体調の変化や含有成分についての誤解が、「副作用がある」という話につながっています。

酵素玄米の副作用1:毒が含まれている

「玄米に毒が含まれている」という噂がありますが、玄米には毒物は含まれていません。
玄米の毒に関する噂が広まる発端となったことは、玄米に含まれる「フィチン酸」と「アブシジン酸」という2つの成分です。

フィチン酸とは?

「フィチン酸」とは、キレート作用によって体内の毒物を排出させる作用を持った成分。
そのため、デトックス作用が期待できる成分として注目されていますが、反面、食事から摂取したミネラル分も体外に排出してしまうとも言われています。
しかし、玄米に含まれるフィチン酸の量では、ミネラル不足に陥る可能性は低いと言われていることから、一概に「フィチン酸が健康に悪影響を及ぼす」とは言えないでしょう。
フィチン酸によってミネラルが排出される可能性は否定できませんが、毒物を排出させるデトックス作用のほうが魅力的だと言えます。

アブシジン酸とは?

「アブシジン酸」とは、玄米に含まれる発芽抑制成分で、細胞を傷つける可能性があると言われています。
ただし、アブシジン酸が強力に効果を発揮するのは、発芽した玄米を生で食べたとき。
一般的に人間が玄米を食べるときは加熱しているため、アブシジン酸の働きは弱まると考えられます。
さらに「発芽玄米」を用いている人であれば、アブシジン酸の細胞を傷つける作用は効果を失われている可能性が高く、過剰に心配する必要はありません。

酵素玄米の副作用2:下痢・便秘

酵素玄米を食べて下痢や便秘になるという場合、消化不良を起こしている可能性があります。
玄米は白米と違って外皮ごと食べる食材であることから、消化不良を起こしやすいと言われる食材。
そのため、目安としては一口につき30~100回は咀嚼するようにしてください。
酵素玄米は通常の玄米よりは柔らかく、消化不良を起こしにくいとされますが、いつもよりよく噛んで食べるか、柔らかく炊飯するようにすれば消化不良は改善されます。

酵素玄米の副作用3:胃もたれ

酵素玄米を食べて胃もたれがするなら、消化不良を起こしているか、アブシジン酸が原因となっている可能性が高いでしょう。
前の項目でお話したように、白米より消化に悪いとされる玄米は、よく噛んで食べなければ胃にも悪影響を及ぼします。
また、よく噛んでいるにも関わらず消化不良を起こしているなら、発芽玄米を用いて酵素玄米を作ることがおすすめ。
消化不良かアブシジン酸が原因であることから、胃もたれをするという場合は玄米の副作用ではないと考えられます。

酵素玄米で気を付けたい注意点

食生活に酵素玄米を取り入れるときは、次のような注意点を意識して正しい食べ方でいただきましょう。

腐敗した酵素玄米は食べないこと

当然のことですが、腐敗した酵素玄米は食べないように注意してください。
「半永久的に腐らない」と言われている酵素玄米ですが、保温環境が良くなく、雑菌が繁殖すれば腐ることもあります。
糸をひくような粘り気が見られたり、悪臭がしたりなどの状態になっていれば、腐敗しているサインです。
温かく湿度の高い保温環境ではお米が腐敗する可能性も高くなるため、腐敗していると感じたら食べないようにし、もったいないですが捨てるようにしましょう。

「酵素玄米だけ」の食事は禁物

酵素玄米が健康に良いからと言って、「酵素玄米ばかり食べる」という食生活も考えものです。
どれほど健康に良い食品であっても、食べ過ぎたり、特定の食べ物しか食べなければ体に害を及ぼします。
例えば、バナナダイエットが流行れば「バナナしか食べない」というダイエッターの方も少なくありませんが、バナナばかり食べていることも問題でしょう。
「毎日必ず玄米を食べる」「酵素玄米以外の主食は食べない」と決めることなく、たまには白米やパン、うどんなど、他の主食を取り入れてみることをおすすめします。

「酵素玄米に副作用がある」という話は誤解

酵素玄米に副作用があるという話を耳にすることがありますが、「副作用」という観点で言えば誤解と言えます。
玄米にはフィチン酸やアブシジン酸のような成分も含まれていますが、人間の体に大きな影響はないとされており、発芽玄米を使うなどの対処を行うこともできます。
ただし、白米より消化に良くないことは確実でしょうから、柔らかく炊くか、よく噛むことを意識してください。
毎日の生活の中に酵素玄米を取り入れる際には、食べる際の注意点も意識しつつ、正しく食べることを心がけていきましょう。

タイトルとURLをコピーしました